【現役鉄工所経営者が解説】溶接資格の選び方と取得順|種類・難易度・優先順位を整理

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「溶接の資格を取りたいけど、種類が多すぎてどれから取ればいいか分からない」——よく聞く悩みです。

確かに溶接資格は、溶接方法・母材・姿勢の組み合わせで種別が決まるため、初めて見ると混乱します。

親方
親方

どうも!鉄工所の親方や! 今日は資格・スキルについて、現場目線でわかりやすくまとめてみたで!

私もこれまで色々な資格を取ってきました。

その経験から、「この資格を取ると仕事が増える」「これは後回しでいい」という優先順位の感覚があります。

今回はその知識を整理してお伝えします。

親方
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「溶接資格って何種類あるん?どれが一番使えるん?」ってよう聞かれるんやけどな……

日本の溶接資格には「JIS溶接技能者」「WES(溶接管理技術者など)」「AWS(米国)」といった複数の体系があります。

順に解説していきます。

主要な溶接資格の体系

溶接資格をJIS溶接技能者・WES技術者・ボイラー溶接士・AWS・建設業関連の5つの体系に分類したツリー図
溶接資格の全体像(5つの体系)

① JIS溶接技能者(最もメジャーな資格)

日本溶接協会(JWES)が認証する技能資格で、日本の製造業で最もよく求められる溶接資格です。

「溶接方法」「母材の種類」「溶接姿勢」の組み合わせで資格種別が決まります。

主な溶接方法の区分は次のとおりです。

  • 手溶接(被覆アーク溶接)……いわゆる手棒溶接。最も基本的で入門向け
  • 半自動溶接(マグ・ミグ・炭酸ガスアーク溶接)……鉄工所・板金業で最もよく使われる
  • TIG溶接……ステンレス・アルミ加工に欠かせない
  • ガス溶接……酸素アセチレン溶接

溶接姿勢は F(下向き)→ V(立向き)→ H(横向き)→ O(上向き) の順に難易度が上がります。

上位の姿勢資格を取れば、下位の姿勢もカバーできます。

溶接姿勢が下向きF・立向きV・横向きH・上向きOの順に難易度が上がることを示した図
溶接姿勢の難易度(F→V→H→O)

有効期限・更新:適格性証明書の有効期間は1年で、毎年サーベイランス(書類審査)を行って資格を維持します。登録後3年を経過する前には、実技の再評価試験を受ける必要があります。「取って終わり」ではなく、維持の手続きが続く点は知っておきましょう。

受験料の目安:1〜2万円程度(種別による)。維持にもサーベイランス料や再評価試験の費用がかかります。

② WES資格(溶接管理技術者・溶接作業指導者)

日本溶接協会が認証する技術者向けの体系で、JIS溶接技能者(技能資格)とは別物です。

設計・品質管理・施工管理などの立場で活躍する人に向いています。

  • 溶接管理技術者(WES 8103)……溶接施工の計画・管理を担う技術者の資格
  • 溶接作業指導者(WES 8107)……溶接作業の指導・管理ができる資格

経営者・現場リーダーとしてキャリアアップを目指すなら、取得価値は高いです。

③ ボイラー溶接士(国家資格)

ボイラー(圧力容器)の溶接を行うための国家資格です。

高圧・危険物関連の設備溶接で必要になります。

「普通ボイラー溶接士」「特別ボイラー溶接士」の2種類があり、プラント・化学工場・エネルギー関連の仕事では需要の高い資格です。

④ AWS資格(米国溶接学会)

American Welding Society(米国溶接学会)が認定する国際資格。

「CWI(認定溶接検査員)」などがあり、海外プロジェクトやグローバルな製造業への参入を目指す人に必要です。

⑤ 建設業関連の溶接資格

鉄骨工事・橋梁などの建設工事では、発注者の指定によって別途、建設分野の溶接資格が求められる場合があります。

必要な資格は工事や仕様書によって異なるため、案件ごとの確認が必要です。

親方
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資格があると、取引先への信頼度もぐっと上がる。取っておいて損はないで!

資格の難易度をざっくり比較

おおまかな難易度の目安です(JISは「溶接方法+姿勢」で表記)。

  • ★(入門)……被覆アーク・下向き、半自動・下向き
  • ★★(中級)……被覆アークの立向き/横向き/上向き、TIG・下向き
  • ★★★(上級)……TIGの立向き/横向き/上向き、WES各種、ボイラー溶接士
  • ★★★★(高難度)……特別ボイラー溶接士、AWS-CWI

鉄工所経営者がおすすめする取得順

被覆アーク下向きから半自動・TIGへと5段階で取得する、溶接資格のおすすめ取得順ステップ図
一人親方におすすめの取得順5ステップ
親方
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何から取ればええんか、具体的に教えてほしい!

鉄工所の一人親方・職人として働く前提での、おすすめの取得順です。

  1. 被覆アーク・下向き……最初の1枚。溶接の基礎を証明する
  2. 半自動・下向き……鉄工所で最もよく使う溶接方法。仕事に直結する
  3. 半自動・立向き……対応できる姿勢を増やし、受けられる仕事を広げる
  4. TIG・下向き……ステンレス加工の需要に対応する
  5. TIGの立向き・横向き……さらに高い姿勢へ対応し、単価アップを狙う

いきなり全部を狙う必要はありません。

仕事の需要に合わせて、下から積み上げるのが結局いちばん効率的です。

資格勉強のコツと試験対策

学科試験の対策

JIS溶接技能者の学科は、溶接一般・溶接法・溶接材料・溶接安全衛生などから出題されます。

日本溶接協会が発行する公式テキストで学習するのが最も確実です。

実技試験の対策

実技は、実際に溶接した試験板を提出して評価される形式です。

試験規格に合った条件・姿勢で繰り返し練習することが、合格への近道になります。

  • 試験規格(JIS規格)の溶接条件を正確に守る
  • ビード外観・始終端処理・スラグ除去を丁寧に行う
  • 本番前に、同じ条件で何度も練習する

まとめ

溶接資格は種類が多いですが、鉄工所の一人親方なら、まずはJIS溶接技能者(半自動または被覆アーク)の下向き姿勢から始めるのが王道です。

  • 鉄工所でよく求められるのは半自動とTIG
  • 姿勢は下向き → 立向き → 横向き → 上向きの順に取得していく
  • 有効期間は1年。毎年のサーベイランスと、3年ごとの再評価試験で維持する
  • 学科は公式テキストで、実技は繰り返し練習で対策する

資格は、仕事の幅を広げる「パスポート」です。計画的に取得して、収入アップにつなげていきましょう。

親方
親方

焦らず一歩ずつ進んでいけば必ず取れる。一緒に頑張ろう!

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