「鉄工所を開業するのに、結局いくらかかるの?」
独立を考えている職人さんなら、一番気になるところですよね。
どうも!鉄工所の親方です!

今回は経営のリアルな話を、できるだけ正直にまとめてみたで!
自分は製缶・溶接をメインにした鉄工所を一人親方として開業した。結論から言うと、初期費用は全部で約700万円かかりました。
今回は、その内訳をできるだけリアルに公開します。
これから鉄工所で独立を考えている人の参考になればうれしいです。
📝 この記事でわかること
- 鉄工所開業に必要なリアルな初期費用(合計700万円)の内訳
- 項目別の費用(工場・設備・工具・車両・届出・運転資金)
- 開業前にやっておくべきことと節約のコツ
- 日本政策金融公庫の創業融資のリアル
初期費用の全体像

まず、ざっくりとした内訳を見てほしい。
・工場関連(敷金・礼金・初月家賃など):約100万円
・設備・機械:約300万円
・工具・消耗品:約80万円
・車両関連:約100万円
・届出・保険・その他:約50万円
・運転資金(3ヶ月分):約170万円
合計:約700万円
💰 初期費用の内訳(合計 約700万円)
| 項目 | 金額 | 割合 |
|---|---|---|
| 設備・機械 | 約300万円 | 43% |
| 運転資金(3ヶ月分) | 約170万円 | 24% |
| 工場関連(敷金・礼金など) | 約100万円 | 14% |
| 車両関連 | 約100万円 | 14% |
| 工具・消耗品 | 約80万円 | 11% |
| 届出・保険・その他 | 約50万円 | 7% |
| 合計 | 約700万円 | 100% |
▼ 費用の割合(横棒グラフ)
※ 規模・地域によって500〜1,000万円の幅があります
ここからそれぞれ詳しく説明していきます。
工場関連:約100万円

鉄工所をやるには当然、工場が必要です。
自分は工場を賃貸しました。
毎月の家賃は約15万円。
契約時に敷金・礼金・仲介手数料・初月家賃などで約100万円が一気に飛びました。
工場を借りるときのポイントとしては、天井の高さ、電源容量(三相200Vが使えるか)、周辺への騒音問題などを確認することが大事です。
溶接や切断の音はかなり出るので、住宅地に近い物件は避けたほうがいい。
購入という選択肢もあるが、開業時は資金を手元に残しておきたかったので賃貸にしました。
今のところこの判断は正解だったと思っています。
設備・機械:約300万円

ここが一番大きな出費だ。
製缶・溶接をやるために最低限必要な設備を揃えました。
半自動溶接機(CO2)が約40万円。これは毎日使う一番の相棒なので、ケチらなかった。
TIG溶接機が約30万円。ステンレスやアルミの仕事にも対応するために購入しました。
バンドソー(帯鋸盤)が約50万円。鋼材の切断に使います。手作業で切るのとは効率が段違いです。
ボール盤が約15万円。穴あけ用の機械で、これも必須。
コンプレッサーが約20万円。エアツールを使うために必要。
その他、万力、作業台、シャコ万、クランプ類などの治具や、溶接定盤なども含めて約300万円になりました。
中古で揃えればもっと安くできますが、中古は当たり外れがある。
特に溶接機は中古だとトラブルが多いので、自分はメインの溶接機だけは新品にしました。
工具・消耗品:約80万円

細かいが、積み上げると意外とかかるのが工具類です。
ディスクグラインダーは複数台必要で、合計約5万円。
切断用と仕上げ用で砥石の種類を変えるので、最低2台は持っておきたいところです。
電動ドリル、インパクトドライバーなどの電動工具で約10万円。
ハンマー、スケール、差し金、水平器、ケガキ針、ポンチなどの手工具で約10万円。
溶接ワイヤー、溶接棒、切断砥石、研磨ディスクなどの消耗品の初回まとめ買いで約15万円。
安全靴、作業着、溶接面、保護メガネ、防塵マスクなどの安全装備で約10万円。
工具箱、棚、整理用品などで約5万円。
その他こまごまとしたものを含めて約80万円だった。
工具は使い始めてから「あれも必要、これも必要」と増えていくので、最初はギリギリまで絞って、必要になったら買い足していくのがおすすめです。

一人親方って、作業だけやなくて経営のこともせないかんから、最初はほんまに大変やった!
車両関連:約100万円

材料の引き取りや納品のために車両は必須です。
自分は中古のトラック(1.5t)を購入しました。
長尺の鋼材を運ぶことがあるので、軽トラックでは厳しい場面が、、、
車両本体が約80万円、
車検・保険・登録費用で約20万円。合計約100万円でした。
すでにトラックを持っている人はこの費用が丸ごと浮くので大きい。
届出・保険・その他:約50万円
以外にも、開業届や各種届出にかかる費用は実はそこまで高くない。
個人事業の開業届自体は無料です。
税務署への届出関連は基本無料。青色申告承認申請も無料だ。
ただ、以下のような費用がかかります。
一人親方の労災保険の加入が年間で約3〜5万円。
賠償責任保険が年間で約5〜10万円。
万が一の事故に備えて、これは必ず入っておくべき。
🛡️ 一人親方・フリーランス向けの保険サービス
FREENANCE(フリーナンス)は、フリーランス・個人事業主向けに「お金(即日払い)」と「あんしん補償(賠償責任保険)」をまとめて提供しているサービスです。一人親方の自分も登録しています。無料プランでも最高5,000万円の業務遂行中の事故補償が付くのが魅力です。
会計ソフトの導入が年間で約1〜3万円。
自分はクラウド型の会計ソフトを使っています。確定申告が圧倒的に楽になるのでおすすめ。
電話回線・インターネット回線の開通で約3万円。
その他、細かい出費を合わせて約50万円だった。
運転資金:約170万円

見落としがちだが、一番大事なのがこれです。
⚠️ よくある失敗パターン
「設備にお金を使いすぎて、運転資金がショート」これが鉄工所開業で一番ありがちな失敗です。
高額な機械を見ると「これがあれば仕事の幅が広がる」と思ってしまうけど、入金は2ヶ月後。手元のキャッシュが尽きれば、どんなにいい設備があっても廃業に追い込まれます。最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月分の運転資金は絶対に確保しておきましょう。
開業してすぐに売上が安定するわけがない。
仕事をしても、請求してから入金されるまでに1〜2ヶ月かかります。
その間も家賃、材料費、生活費は出ていく。
自分は最低3ヶ月分の運転資金として約170万円を確保しました。
内訳は、工場の家賃3ヶ月分で約45万円、材料費の立替分で約50万円、生活費3ヶ月分で約75万円。

正直、これでもギリギリやったわ(汗)
できれば6ヶ月分は確保しておきたいところです。
資金調達:日本政策金融公庫の創業融資
自己資金だけでは足りなかったので、日本政策金融公庫の創業融資を利用しました。
公庫の創業融資を選んだ理由は、以下の3つです。
・開業前でも申し込めること
・金利が低いこと(年2%前後)
・保証人が不要なプランがあること
申し込みから融資実行までは約1ヶ月かかりました。
事業計画書を作って面談を受ける必要がありますが、難しいことはなかったです。
「どんな仕事をするのか」「売上の見込みはあるのか」「自己資金はいくらあるのか」を正直に伝えればOK。
自分の場合、前職での経験と、開業後に仕事をくれる見込みのある取引先があったことが、審査で評価されたと思います。
毎月の返済額は約15万円。
正直、開業直後は返済がきつかったが、売上が安定してくれば問題なく返せる金額でした。
📊 開業後の会計・確定申告にはクラウド会計ソフトを
融資を受けて事業をスタートしたら、毎月の経理と確定申告が必須になります。自分はクラウド会計ソフト「freee会計」を使ってます。銀行明細やクレカ明細を自動取得してくれるので、忙しい職人でも帳簿付けがラクです。スマホアプリでレシート撮影だけで経費登録できるのも便利。
開業費用を抑えるコツ
振り返ってみて、費用を抑えられるポイントはいくつかあります。
・設備は中古を上手に活用すること。
ただし、メインの溶接機だけは新品をおすすめします。

毎日使うもんが、トラブルが出ると仕事が止まるで!
・工具は最初から全部揃えないこと。
必要になってから買い足すほうが無駄がないと思います。
・補助金・助成金を調べること。
自治体によっては創業支援の補助金が使える場合があります。
自分はこれを知らずに損をしたので、開業前に必ず調べてほしいです。
・運転資金は多めに確保すること。
「足りなくなってから借りる」のは精神的にもきつい。
最初に余裕を持っておくのが大事だとおもいます。
まとめ:鉄工所の開業には約500〜1,000万円が必要

自分の場合は約700万円でしたが、規模や地域によって500〜1,000万円くらいの幅があるとおもいます。
一番大事なのは、運転資金を甘く見ないことだと感じました。
設備投資にお金を使いすぎて、手元資金がなくなるのが一番危険です。
次の記事では「鉄工所に必要な工具一式リスト」を公開する予定なので、これから開業を考えている人はぜひチェックしてほしいです。

一人でやってると大変なことも多いけど、それ以上に面白いことも多いで。一緒に頑張ろう!
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